【2つのシルク 1の巻】

 

~  鬼祭りとハリーポッター  ~

 

 

<目次>
1 吉田の祭り
2 外国人に地域の文化とあわせて伝える日本の技術

3 日本品質の技術(ジャパンブランド)
4 2つのシルク

 

 

 

1吉田の祭り

 

吉田の祭りは、御衣祭(おんぞまつり)、祇園祭(ぎおんまつり)、鬼祭り、羽田祭り。

5月15日と16日にその1つ御衣祭(おんぞまつり)で伊勢神宮への御衣奉献(おんぞほうけん)の一員として参加させていただきました。

 

太一御用(たいちごよう)の旗を先頭に氏子の118名が伊勢神宮の内宮(ないぐう)に向かいました。

 

 

 

太一御用とは、皇室御用達(こうしつごようたし)という意味なのでしょうか。

 

今回、無事(ぶじ)御衣(おんぞ)を奉献(ほうけん)できましたのは、主催(しゅさい)していただきました静岡県三ケ日町の初生(うぶぎぬ)衣神社の神(かん)服部宮司(はとりぐうじ)様と豊橋市湊町神明社(みなとまちしんめいしゃ)の大村宮司(おおむらぐうじ)様のおかげです。

 

伊勢神宮の内宮(ないくう)外宮(げくう)には14の社(やしろ)があり、特に倭姫宮(やまとひめのみや)は、遷宮(せんぐう)されたばかりで、真新(まあたら)しいヒノキでつくられた社(やしろ)は緑の森の中にあって、光り輝いていて、荘厳(そうごん)で、すばらしいものでした。

 

さらに緑の森の中にある伊勢神宮内の食事どころでは、天井がヒノキで舟形に作られていましたので、まるで大きな船の中にいるような錯覚(さっかく)をしました。

 

 

伊勢神宮に地域の皆さんとご一緒させていただき、とても親切にしていただいたのでいままでの不安もやわらいでほっと安心できました。

 

不安の原因は、ビジネスをふくめた環境(かんきょう)の激変(げきへん)です。

ドイツでは第4次産業革命(さんぎょうかくめい)ともいわれています。

世界中がインターネットでつながったために、とにかく、ものすごいスピードで変化しているように感じます。

 

 

2 外国人に地域の文化とあわせて伝える日本の技術(ぎじゅつ)

 

今年8月には、豊橋にボーイスカウトのドイツの方々が大勢(おおぜい)おみえになります。

吉田の祭りの中のうち、外国人の方々に特に興味(きょうみ)を持っていただけそうな、祭りをおみせしたらどうでしょう。

 

たとえば、豊橋鬼祭りは、毎年2月に阿久美神戸神明社(あくみかんべしんめいしゃ)の中で、鬼と天狗がからかいを行います。

 

 

 

 

 

そして鬼は付き人がふりまく白い粉と赤いちいさな袋に入ったタンキリ飴(あめ)を撒きながら町中を走ります。

人々は今年も1年、病気をせずに健康(けんこう)ですごせますようにと白い粉を楽しんでかぶります。

 

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この鬼祭りの映像(えいぞう)を海外の方々にお見せしたらどうかと思います。

 

鬼が撞木(しゅもく)を持って行う所作(しょさ)や仕草(しぐさ)、天狗(てんぐ)が手に薙刀(なぎなた)を持ち背中に刀(かたな)をつけて鎧(よろい)を着て行う所作(しょさ)や仕草(しぐさ)等外国の方にはイギリスで書かれ世界中に広まって人気が出た、ハリーポッターに匹敵(ひってき)するおもしろさと説明すればどうでしょう。

 

 

鬼が手に持つ撞木(しゅもく)、天狗が手に持つ薙刀(なぎなた)と背中につけた長い刀は、ハリー君がもった魔法(まほう)の杖(つえ)のようにもみえます。日本の祭りのルーツは神話(しんわ)から、ハリーポッターもヨーロッパの神話(しんわ)から作られた話といわれていますので、共通点(きょうつうてん)もあり、理解(りかい)されやすいと思います。

 

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イギリスのJ.Kローリング氏のハリーポッターの本のシリーズの中に、「クィディッチ今昔」という話があります。ここでは、空中で行う競技のことが出ています。

 

インド、パキスタン、バングラデッシュ、イラン、モンゴルなどの選手は空飛ぶカーペットで出場し、 主人公のハリー君は箒に乗って登場します。

 

そして、本では、なんとこの競技の最強チームはトヨハシ天狗(豊橋天狗)と書かれているのです。
しかし、このトヨハシ天狗はリトアニアのゴロドク・カーゴイルズに負けてしまうことになります。

 

大人気の映画のスクリーンでも縦横無人に魔法学校の上空を箒に乗ったハリー君が飛んでいるシーンがありましたが、まさにここでは、ハリーポッター君が空飛ぶカーペットチームとハリーポッター君と天狗チームが空中で猛烈なスピードで迫力満点の競技をしています。不思議なこのストーリー展開はJ.Kローリング氏がインターネットで日本の天狗情報を入手した結果でしょうか。

 

吉田の鬼祭りは、日本の国の重要無形民俗文化財(じゅうようむけいみんぞくぶんかざい)に指定(してい)されている祭りでもあります。

 

そのほか、吉田には祇園祭(ぎおんまつり)、羽田祭りで、手筒花火(てづつはなび)や打ち上げ花火、祇園祭(ぎおんまつり)の行列(ぎょうれつ)では、獅子頭(ししがしら)や頼朝(よりとも)、さらに笹踊り(ささおどり)は朝鮮通信使ではないかと思われ、祇園祭の行列が行われ始めた頃の、韓国(かんこく)と日本の交流の姿が想像されます。朝鮮通信使は、室町時代から江戸時代にかけて朝鮮より日本に派遣された外交使節団ですが、行列や踊りは沿道の多くの日本人に異文化を伝えました。

 

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縁起(えんぎ)が良いと手筒花火(てづつはなび)を奉納(ほうのう)した店先や家々の玄関前には、その手筒が飾(かざ)られています。

 

 

 


(撮影:中村靖彦氏)

 

 

3 日本品質の技術(ジャパンブランド)

 

日本品質(にほんひんしつ)(ジャパンブランド)としての製品と技術のレベルの高さを維持(いじ)しようとしている企業(きぎょう)は、愛知県にはたくさんあります。

そこで、日本品質(にほんひんしつ)(ジャパンブランド)の技術とこのように延々(えんえん)と続いてきました、地域が持っているたくさんのよい歴史文化を、観光資源(かんこうしげん)として外国の方にお見せし、伝え続けて行けばよいと思います。

 

祭りで地域の文化をお見せしながら、まずは内視鏡(ないしきょう)などの医療機器(いりょうきき)と医療技術(いりょうぎじゅつ)、をお伝えできたらと思います。

 

医療技術(いりょうぎじゅつ)のほかに、日本ではこれから脚光(きゃっこう)をあびるたくさんの技術、たとえば環境技術(かんきょうぎじゅつ)、省(しょう)エネ技術、航空宇宙産業(こうくううちゅうさんぎょう)の技術、食品加工技術(しょくひんかこうぎじゅつ)、農林漁業(のうりんぎょぎょう)の技術(ぎじゅつ)、水産加工技術(すいさんかこうぎじゅつ)、建築技術(けんちくぎじゅつ)、廃棄物処理(はいきぶつしょり)の技術(ぎじゅつ)、電気(でんき)、情報通信技術(じょうほうつうしんぎじゅつ)、などがあります。

 

特に、東三河地域(ひがしみかわちいき)にはすばらしい品質の花を効率的に生産する農家がたくさんおられます。

宿泊させていただいた伊勢の神宮会館(じんぐうかいかん)のバラ園には、ちょうど開花(かいか)の時期(じき)と重(かさ)なって、丁寧(ていねい)に育てられたプリンセスの名前がつけられた品種(ひんしゅ)のバラの花がたくさん咲いていました。

 

  

 

品種改良(ひんしゅかいりょう)はいままで年数がかかりましたが、バイオの技術も進化して研究所では、青いバラも作りだすことができるまでになり、これからの注目(ちゅうもく)の技術の1つとなりました。

愛知県の事業として、豊川浄化(とよかわじょうか)センターで始まる、地球環境(ちきゅうかんきょう)に重要(じゅうよう)な役割(やくわり)を果たす再生可能(さいせいかのう)エネルギーバイオマス発電は、微生物(びせいぶつ)(バクテリア)の働きで、生ごみを分解(ぶんかい)し、分解(ぶんかい)する時、発生(はっせい)する熱(ねつ)でガスを出し、発電(はつでん)します。下水処理場(げすいしょりじょう)で行うバイオマス発電(はつでん)は大気中のCO2を増やさずに地球温暖化防止(ちきゅうおんだんかぼうし)となる環境技術(かんきょうぎじゅつ)です。

 

 

さらに、残った堆肥(たいひ)はペレットにしてjisマークがついて、火力発電所の燃料(ねんりょう)として石炭に混ぜてつかわれるという省(しょう)エネ技術は、維持費のコスト削減(さくげん)へとつながります。

 

 

4 2つのシルク

 

愛知県豊橋市(あいちけんとよはしし)湊町神明社(みなとちょうしんめいしゃ)と静岡県三ケ日町の初生衣神社(うぶぎぬじんじゃ)の御衣祭(おんぞまつり)から地域をご紹介させていただくには、いろいろな文化が相互(そうご)に交流し伝わった「2つのシルク」というタイトルもよいと思いますがどうでしょう。

 

シルクの大きな流れの1つは、昔、中国の唐の時代に絹織物(きぬおりもの)が中央アジアからヨーロッパへ伝わりました。反対にインドからチベット経由で仏教が中国、韓国、日本へ伝わりました。何度も渡航(とこう)に失敗して苦労しましたが、鑑真和尚(がんじんおしょう)は東シナ海を渡って中国から日本へ仏教を伝えました。

 

日本からも遣唐使(けんとうし)が中国へ向かい、仏教やその他仏像、経典(きょうてん)、薬品、香料(こうりょう)、銭(ぜに)、美術工芸品(びじゅつこうげいひん)などがたくさん伝わりました。

 

もう1つのシルクの流れは、伊勢神宮と神領(しんりょう)との間の関係の中で、伝わりました。神領からは蚕(かいこ)から高品質の生糸(きいと)を繰り出し織られた絹織物を伊勢神宮へ

献上(けんじょう)しました。その反対に、人々が生きて行く上での衣食住の重要なことが伝わりました。それは当時の厳しい自然環境(しぜんかんきょう)の中で、洪水、津波、地震、台風、火災、飢饉(ききん)、猛暑や厳寒から自分自身や幼い子や親をまもるために、綿(わた)の栽培や綿織物(めんおりもの)、病気(びょうき)治療薬(ちりょうやく)などでありました。

 

(太田美代子)

 

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